俺はステージで伝えたいことなどほとんどない。
かような理由で自ずからMCもろくにできないフロントマンがここに在るわけだ。
加えて俺はもはやロックなど尊敬できないし、純粋に音楽として突き詰めるつもりも更々ない。
俺の好きなあるバンドのフロントマンはロックバンドとしての成長など微塵も興味はないと言っている。
俺もそういう輩の一人だ。しかしだからといってただ漫然とバンドをやっているわけではない。
本気も本気なんだよ、俺は。
俺は自分で自分をかっこいいと言ってやるためにロックをやっている。
自分の理想の人間になる手段としてロックを選択したにすぎない。
ただそのためだけに俺は生きている。

もはや俺のロックの概念を表現できるのは俺しかいない。
ロックの概念などひとりひとりの胸にてんでバラバラに存在しているのだ。

俺は自分の音楽がロックでないと言われようがまるで気にしないだろう。
俺はロックに軽々しく憧れも尊敬もしないからだ。

でもただひとつだけ言えることがある。
The MannishはあなたにとってRock'n'Rollに為り得るバンドだということだ。
あなたの概念へと成り果ててあげよう。
ライブに来いよ、いいもん見せてやるぜ。



かずゆき