念願の京都タワービアガーデンデビュー！
その日は、突然やって来た。梅雨のうっとうしい時期を這いつくばった虫達のように、僕は過ごしていた。そしてこの死にかけの虫にある知らせが入ったのである。「７月某日、京都タワービアガーデンにて、会合がありますので、是非ともご参加下さい・・・」
まぁ一言でいうと虫達が京都タワーにひしめき合って、一緒に甘い蜜を吸おうということらしい。
５時を回り、ビルからネクタイをしめたビジネスマンにまじり、我々悲しき虫達数匹はヨジヨジとカサカサと、京都のシンボルの甘い匂いに誘われ、ヨダレも出ないほどに乾いたのどと四本の足で登りはじめた。周りのサラリーマン達は週末の仕事終わりという、人生で二番目に楽しい時間に、誰も彼も破れるほどの笑顔でビアガーデンのゲートをくぐり抜けていく。この時、僕は思った。ロックフェスティバルじゃないか！？ここは！
そして、ジョッキを片手に東山に乾杯。まだまだ太陽沈まない。風は火照った体を優しく冷やしてくれる。
つづく