こんな題名でｼﾞｬﾝﾙﾚｽに思いつくまま書き始めてみたい。（一体いくつまでいくか？）

昔、無人島にﾚｺｰﾄﾞ１枚しか持込めないとしたら何を持っていくか？という様なｱﾝｹｰﾄ企画があった。今ならiPodに数万曲の音源が入るが、昔に戻ってこの質問に答えると、やはりﾘﾋﾃﾙのﾊﾞｯﾊ平均律ｸﾗｳﾞｨｰｱ曲集になるかもしれない。

鍵盤楽器をやるものにとってﾊﾞｯﾊの平均律は旧約聖書（ﾍﾞｰﾄｰｳﾞｪﾝのｿﾅﾀ全32曲が新約聖書）と言われるぐらい重要なもので、私も昔何曲かは弾いた。

（個別にはﾘﾊﾟｯﾃｨのﾊﾟﾙﾃｨｰﾀ1番とかﾌﾞﾚﾝﾃﾞﾙのｲﾀﾘｱ協奏曲とか愛聴盤はあるものの）ﾊﾞｯﾊのﾋﾟｱﾉ曲で最も嵌ったのはｸﾞｰﾙﾄﾞだった。
しかし、平均律だけは暖かさと深い精神性に溢れたﾘﾋﾃﾙ盤に一番愛着あり、録音が古くなった今も変わっていない。（そういえばｷｰｽｼﾞｬﾚｯﾄも第1巻をﾋﾟｱﾉで第2巻をﾊｰﾌﾟｼｺｰﾄﾞで録音してますね。）

平均律曲集の中でどれが一番好きか？なかなか難しい質問だが、一曲に絞れと言われたら第2巻の第9番(Emajor)ﾌﾟﾚﾘｭｰﾄﾞだろうか。
演奏するにはそう難しい曲ではないが、天の音楽といってもよいほど純粋で美しく、聴く度に心が洗われる気分になる。（続く）