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気まぐれ日記

2009/12/04(金)
「南国ミュージシャン(1)」

シンガポール時代、係わりがあった現地ミュージシャンについて少し書き始めてみたい。

よくトラの依頼をしてくれた同年代のアメリカ人ピアニストでマリオという男がいた。
彼はアメリカでもバリバリのジャズピアニストだったが何故かシンガポール中心に活動していた。
演奏の方はもちろん素晴らしいのだが、それに加えて人並みはずれた柔軟性があり、歌伴を中心に常にFirst Call Pianistだった。

例えば、一般に(ポップス等の伴奏は別として)アドリブのあるジャズ曲をB,E,A等のKeyに即席で移調して演奏するのはできるなら避けたいと思うピアニストは多いが(彼の頭にはジャズスタンダードからポップス他ジャンルまでの膨大な数の曲が正確にインプットされている上)どんな曲でも12キーを全く同じ感覚で弾く事ができた。

彼の影響で少しはKeyに対する柔軟性がついたと思う。が、#系特定キーに対する苦手意識は未だ克服されていない。(他楽器奏者やボーカリストも特定Keyを避ける傾向あり、現場での演奏機会があまりない為いつまで経っても慣れないのである。)

なお、彼は(奇人変人が多いこの業界?の中で)人間的にはかなりまともで、また、大酒飲みではあったがいくら飲んでも演奏が乱れることは決してなかった。ミュージシャンの鑑である。<続く>


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