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岡山野生生物調査会の日記

2016/02/27(土)
「第12回水環境フォーラム」

第12回水環境フォーラムが行われました。
近年、瀬戸内海では陸域から流れ込む無機態窒素の急激な減少で、海が貧栄養化している可能性が指摘されています。
一方で、児島湖では、改善傾向にあるものの未だ環境基準を達することができずにいる現状があります。
これらの現状と問題点を考えるために各方面から講演があり、総合討論が行われました。

主催:日本水環境学会岡山地域分科会
共催:岡山理科大学環境教育地域支援研究会、おかやま環境ネットワーク、旭川源流大学実行委員会

特集:児島湾の窒素循環の現状と問題点を考える
 -瀬戸内海の無機態窒素の不足と陸域沿岸の有機態窒素の過多-

講演題目:
・瀬戸内海における無機態窒素の減少と水産資源に対する影響(岡山県農林水産総合センター水産研究所 高木秀蔵)
・生物による有機物の取込・分解能力の定量化(物質循環促進効果)について(海洋建設 片山貴之)
・旭川と吉井川における水質測定値(窒素)の変遷について(岡山河川事務所 野津善英)
・児島湖に流れ込む窒素の発生源単位の割合と児島湖から流れ込む窒素量の変遷(藤田和男 岡山県環境保健センター)
・岡山市の下水道の現状について(岡山市下水道施設管理課 大月孝将)

以下に今回のフォーラムの成果と課題を一つ一つ確認して見ておきたいと思います。
今後とも温かいご支援の程をお願いします。

まず、

成果@水環境行政の各分野から担当者が講演を行い、行政の垣根を越えた議論ができたこと→議論のベースができた
成果A各分野から沢山の参加があったこと→市民・研究者・漁業者・行政が集まって課題を確認
成果B児島湾の窒素循環という専門的な問題の理解を広めることができた→広報が必要

課題@課題解決の方向性が見えてきたこと→研究者・行政が協力して、漁業者・市民に見える取組みが必要
課題A「里海づくりワークショップ」や「いい川ワークショップ」での「豊かな児島湾へ窒素循環改善」の方向確認
課題B「きれいな海」めざした従来の水環境行政(窒素除去中心)から自然の窒素循環に陸域の窒素分を調節して利用する「豊かな海」づくりの方向への研究者・行政の中の合意形成がまだこれからであること
課題C今回は触れていませんが、海から川の源流・地下水までの水環境の一体的な保全を考える機関が無い

などを挙げてみました。
これからも、児島湾の自然再生のために漁業者と市民の目線で現地の調査や取り組みを継続していきますので、ご理解ご支援の程、よろしくお願いします。

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