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岡山野生生物調査会の日記

2014/10/26(日)
「宇甘川生き物調査」

 今年の「宇甘川生き物調査」は、支流の大野川をフィールドとして行いました。早朝は少し冷え込みましたが、晴天に恵まれ良好な調査コンディションでした。調査前に大野川を下見しました。水は澄みわたり、いきおいのある流れの中に淡水魚が元気に泳ぎ回っていました。一般参加者の方々も、一見するだけで大野川の清流を実感することができたことと思います。
 調査は、宇甘川との合流点を起点に大野公会堂前、旭川源流の碑を経て上流に至る約3qの区間で、8地点を設定して4班に分かれて行いました。当日の参加者は、一般参加者と講師の岡山理大、淡水魚研究会の専門家の先生方、及び支援スタッフの岡山理大の学生、理大附属高校の生徒など総勢約60名でした。
 早朝から地元の地域の方々のご協力のもとに、展示スペースの設置や観察用机の設置、採集器具の用意など、会場設営や行事準備が能率よく進められました。大野公会堂の中では、昼食の「いのししカレー」の調理が始まっていました。10時前には一般参加の方々の乗った大型バスが到着し、予定通り開会しました。開会式、日程・調査方法の説明、班分けの後、調査を開始しました。各班で2地点を担当し、30分ずつ合計約1時間をかけての生き物調査を実施しました。
生き物調査は、ホタルの幼虫、ナガレホトケドジョウの確認を重点として、淡水魚、水生昆虫、貝類、甲殻類などの水生生物の採取と観察を行いました。各地点で確認した生き物は記録用紙に記録していきました。今回は、ホタルの計数とともに体長を計測しました。計測を容易にするため、採取用バットの底に方眼シートを敷く工夫をしました。また、円形の金網を使用して川底を砂ごとすくい上げることで、砂中のホタルの幼虫を容易に見つけることができました。調査結果は短時間のものであり、実際のホタルの生息数はかなりの数に上ると推測されます。また、ナガレホトケドジョウも生息を確認することができました。(ここ大野での生息が国内分布の西南端にあたるとのこと。)
フィールド調査が終わると昼食の時間となり、地域の方々が心を込めて調理してくださった「いのししカレー」をとてもおいしくいただきました。
午後からは、調査のまとめを行い、各班で観察した生き物の報告を全体で行い、全体的なコメントを各分野の専門家の先生からいただき、閉会となりました。閉会で地元大野地区の方の、地域の自然を愛する熱い思いを語られた挨拶が心に残りました。
岡山市内でも、このように豊かな清流と自然が保たれている地域があることに感動するとともに、地域の貴重な自然環境をいつまでも守り育てていきたいものだと思いつつ、大野川のフィールドを後にしました。

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