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●松木商店ひとしの日記

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2013/05/03(金)
「■東日本大震災から復活した親父の酒!」

東日本大震災で全壊した福島県浪江町の酒蔵『鈴木酒造店』が、山形県長井市で廃業した酒造施設を引き継いで酒造りを再開、出荷している。杜氏(とうじ)で専務の鈴木大介さん(38)は『福島から避難中の人に酒を酌み交わしてもらい、少しでもふるさとを感じてほしい』と願っている。
 鈴木酒造店は浪江町請戸地区で江戸時代末期から150年以上続く老舗。

港のすぐ近くに立地し、漁師が大漁を祝い、冷えた体を温める酒として長年親しまれてきた。

2011年3月11日・・・。大津波を受け、店舗や酒蔵など約3,300平方メートルが全壊した。歴代の醸造技術をまとめた資料、伝来の酵母も流失した。しかも福島第1原発から約7キロの警戒区域内。口にこそ出さないが、家族全員が再起を半ば諦めていた。
 震災から3週間後、再起の兆しが見えた。『検査で預かっていた酵母がある』。福島県会津若松市の研究機関からの吉報だった。『歴史が生き残っていた。いける』。山形県米沢市で父母ら家族と避難生活を送っていた鈴木さんは確信した。
 5月、酒造りができる空き物件を探し始めた鈴木さんに、今度は山形県工業技術センターから知らせが届く。
後継者がいなくなった長井市の東洋酒造が3月に廃業し、設備が空いているという。交渉の末、10月下旬に譲り受け、11月初めに仕込み開始にこぎ着けた。
 再開に当たり、酵母とともに重要な水と酒米は変えた。『地元の味を地元の人に飲んでもらうのが、酒造りの喜び。無理に今までの味を再現しようとせず、地元の素材を生かそうと思った。(今は家族で住む)長井が地元なのだから』と鈴木さん。原料に使ったのは比較的硬度が低い長井の水と、山形産の酒米『出羽燦々(さんさん)』だった。
 酒造りは、7月に福島県南会津町の酒造会社を借りて行って以来。約1カ月後、出来上がりを味わった。。予想外に以前の味が再現されていた。
   親父の小言・・・。<朝きげんよくしろ><貧乏を苦にするな><人の苦労を助けてやれ>。
昭和の初めに浪江町・大聖寺(だいしょうじ)の青田暁仙住職が遺した人生訓だ。45の言葉は短いながら一つ一つが胸に染みる。30年代に地元小売店が額入りにして売り出したところ全国に広まった。
そして、この浪江の訓示を胸に酒を造った、「ここまで来られたのは奇跡。支えてくれた方々のおかげだ」と語る鈴木さん。 親父の小言の名の通り辛口のキレのあるよい酒です。ぜひ一度!

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