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ぷちまり日記

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2010/04/04(日)
「203号室」

加門七海の「203号室」を借りてきて読んだ。まったく面白くなかった。ホラーなのに、怖くないんだから、読む価値がない。

この人の三角屋敷の話なんかはすごく怖かったし、実話ベースだという「祝山」もけっこう怖かった。「還蛇銭」も最後、ぐだぐだ気味になるけど、ストーリーの牽引力はあったと思う。
それから考えると、この本は壊滅的につまらなくて、同じ人間が書いたと思えないほど。

今、シャーリイ・ジャクソンの「くじ」という短編集を読んでるけど、こちらは幽霊だの超常現象だのは出てこないけれど、人間の描き方が怖い。怖いというか、後味が悪い。
超常現象の描写がある「たたり」は読み返すほど好きなホラー作品だけど、こっちは読めば読むほど人間のもつ悪意、底の知れなさ、残酷さみたいなのがじわじわと効いてきて、なんともいやぁな感じ。

加門の「203号室」だって、そういう方向からみれば、十分にいやぁな感じがする。なんで人間ってこうなんだろうって…
結局、人間のほうが怖いっていうおなじみの台詞を言わなきゃならなくなりそう。

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