無料ケータイHP

keywestの日記

2011/01/02(日)
「仔犬の未来 2 経費編」

通常、犬は1才前後で生理が来ます。
そしてその後、年に二回生理が来ます。
そして10才近くまでは子供が産めるとされます。
つまり、一生涯で18回程お見合いが可能と言えば可能です。
良心的or営利目的ばかりでは無い所は、
初めの生理(初潮)は母犬の体の未熟さを考慮して、交配させません。
そして、毎回お見合いさせる事もあまりしません。
お見合いも6才程度を限度とします。生涯4〜7回ほどでしょう。

例えば、20万円の母犬(小型犬)を繁殖者が飼育するとします。
犬の維持費は安く見積もっても餌や用品代が3千円×12ヶ月。伝染病予防ワクチンや狂犬病、フィラリアで年間約2万円。一生分(15才寿命として)で104万円です。もちろん、繁殖に酷使すれば、病気にもなりやすいでしょう。
その他の病院代を考えなくてもこの金額です。
お見合い代金が一回3万円〜15万円(通常の相場)、オスなら何でもいいではなく、より健全・犬種の特性維持を考えれば、ショーなどで活躍し繁殖経験豊富な子を選ぶ事が多いです。子犬の適正サイズや健全なカラーを維持する事は繁殖者の義務です。
そして、エコー等の妊婦検診だって通常しますし、場合によっては帝王切開(チワワ等に多い)、断尾(プードル・テリア等)の金額も発生します。
つまり一度の交配で5〜20万強掛かります。一応、10万と計算します。良心的な繁殖者の交配数の6回で考えると、60万。母犬の最低限の維持費と合わせて、164万です。
一度に産まれる子犬の数は犬種によって大差がありますが、小型犬で3,4頭です。(沢山産むように犬種の平均サイズを超えた母犬にお産させる人も多い、結果母犬に似てサイズ化けが起こる可能性)3,4頭×6回=18〜24頭。これも間をとって21頭とします。164万÷21頭。
特別な病院代も飼育の人件費も何も追加しないで、良心的な所の原価として最低でも7万8千円が掛かる事になります。繁殖者の人件費として少し計上して10万が原価と、もちろん上はキリがありません。
これを、繁殖者〜ペット屋と言う流通経路でいけば、繁殖者の利益とショップの利益を追加する事になります。

でも、これはただの商品ではありません、命です。売れるまでに病気のリスクもあり、餌も食べ、大きくなれば価格も安くなるしかない、生き物です。
ある程度の利益を追加しますが、購入者の希望の低価格を提供するには、原価を削るしかないのです。母犬のワクチン代?お見合い代?もしくは繁殖回数の増加?母犬の維持費?何が削られているのか飼い主にはわかりません。

ただ、狭いケージに閉じ込めて、繁殖場で子供を産ませ続け、適切な管理やワクチン・病気予防もせず、産後の母犬の体調回復なども気にせず、複数飼育すれば経費は本当にかからないでしょう。いくらでも削れます。その母犬は産後の体調回復も出来ぬまま、子犬繁殖機となり、生まれた子犬は離乳も満足に済まぬまま、どんどん勝手に引き離され、健康とは言えず、長生きをする事は困難かも知れません。
人間の優しさ、散歩の楽しさ、家での生活なんて何も知らぬままかも知れません。

でも、ペットとして愛情受けて、普通に暮らし、遊び、病院にもきちんと行き、出産を指折り数えて待ってくれる飼い主が居て、お腹を撫でて貰い、子を産み、子犬も人に抱かれ、母親と満足いくまで過ごし、今までと同じ環境で巣立っていく、子犬も居るのです。
こういう子犬を迎えたい人が増えて、繁殖者の意識改革、母犬たちの飼育環境・繁殖環境が改善されて行く事を切に願います。幸せな犬を増やすために、見極めて下さい。(日本くらいなのです、繁殖工場化の犬舎がまかり通っているのは。。。)
可哀そうで買ってあげる=また繁殖者が増やす。負の連鎖はもう十分です。

ログイン


無料ケータイHP


FC2無料ケータイHP