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kasugadotsuboの日記

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2010/10/03(日)
「TF5 ジャックのハート3つ目より(1)」

TF5ジャックのハート3つ目イベントより。

<<台詞とか状況とか、追加しまくりのねつ造上等文章ですのでツッコミ無用に願います。ホント頼んます。さらっと読んで、桃里のジャ遊は、珍しいね〜。位にしておいてください。>>



 手を貸してくれるという、少年と共にゴーストを次々と撃破して、大体の終息が見えてきた頃。

 ハイウェイ上に残る最後のゴーストを撃破した所へ牛尾が、走り込んでくる。

「お前ら、無事だったか。」

「当たり前だ。」
そんなもの、当然だ。数で押されたぶん体力は使ったが、勝ち続ければダメージなど、どうと言う事は無い。

「それよりも、大変だ遊星の奴が敵の親玉と戦ってる。」
「何?それを早く言わんか!」
敵の親玉という表現をしたのは、おそらくあのシンクロ封じを使ってくる奴らの一人だろう。

「待っていろ、遊星…。」
無事でいてくれ。それだけが願いだった。

スタンディングデュエルゆえにDホイールは無く、ハイウェイを足で走って遊星への元へと駆けつける。その速度がもどかしい。

駆けつけた時には、敵の遊星を呪う叫び声が響き渡り、ダメージを顕在化させる奴らの力にボロボロにされながらも、何とか立っている遊星を見つける事が出来た。

「はぁ、はぁ…俺は、勝った…のか。」
「遊星!」
名を呼べば、ダメージの影響で焦点の合わない瞳がこちらを見る。



「ジャッ…ク?」
(ぼやけた視界に、見慣れた白と金。それに、この熱い魂の持ち主はたった一人しかいない。間違いない、ジャックだ。)
そう認識した瞬間、体中を痛みが突き抜け、繋ぎとめていた意識が遠くなる。

傾く身体は、自力ではどうしようもなかったが、アスファルトに激突する前に力強い腕が身体を救い上げ、その胸板に抱きとめてくれた。


その瞬間、閃光が走りプラシドが自爆した。




遊星と戦った敵が、機械の身体を晒したとき、本能が危険を告げた。

抱きとめた遊星を抱えあげると、その場からすばやく飛び退き、閃光から庇う。

 あのままデュエルをしていた距離に居れば、間違いなく巻き込まれていただろう。

「遊星!おい、遊星。しっかりしろ。」
敵の残骸には目もくれずに、腕の中でぐったりしている遊星を揺さぶった。

「…っ、俺は。…大丈夫だ。」
全体重を、ジャックに任せている癖に、口では強がりを言う。本人は、大丈夫のつもりかもしれないが、人間である限り肉体に限界はあるものだ。

「どこからみても、そうは見えんな…。だが、安心しろ。ここからは、俺が必ず食い止めてやる。」

少しでも、痛みが治まるように背中をさすってやると、光を取り戻した瞳が俺を見上げてくる。

「はぁ、はぁ…ダメだ。ジャ…ク。あいつらは、タッグで、っ…ぅっ。だから、俺…も、闘…う。」
力の入らぬ手で、白いコートを掴んで起き上がろうとする遊星を宥める。

「デュエルディスクも満足に構えられん足手まといは、大人しく寝ていろ。心配はいらん、助っ人もいる。」
遊星を抱え上げ、安全圏まで移動させると、デュエルレーンのガードに凭れ掛けさせる。
額に浮かぶ脂汗を拭って髪を梳いてやれば、しかめられた顔と汗のかき方で、ダメージの深さは、手に取るように分かった。

たとえ、パートナーが不在だったとしてもこんな状態の遊星を戦わせるわけには、いかない。

「…すぐに片付けてやる。待っていろ…。」
目尻にキスを落すと、頬を撫でて、傷についた砂を払ってやる。

「ジャック…気を、つけろ。」
「解っている。」
力強く答えてやれば、遊星は意識を闇に放り投げたようだ。

「満身創痍の癖に、ヒトの心配とは…お前らしい。これだから、放っておけんのだ。」
そう言うジャックの声は、咎める感情よりも愛情が溢れだしていた。

瞼を閉じて肩で息をしている遊星に、少しでも楽な姿勢を取らせると、ジャックは、背後に迫る気配から遊星を守るように立ちはだかる。

どうやら、遊星が倒した敵の残骸を回収にきたらしい。

白装束の老人と、奇声を上げて嫌味な笑い方をする子供に出くわした。

見た目からして、先ほど遊星と戦っていた奴と同類のようだ。


つづく

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