無料ケータイHP

この頃岩洞湖

山暮らしを綴ります。

2014/08/01(金)
「人体実験の結果」

それは、7月の事だった。

ライダー5人が、敷地内でツーリングキャンプを楽しむ事となり、夜は野外でバーベキューが行われていた。

県外からのライダー5人の若者+あマスターというメンバーだったが、私は給仕係りで、時々様子を見に行っては、世話を焼くのが、来客時のパターンだ。

酔っ払いたちが不便がない限りは、私は店内にいて自由時間である。

が、「氷〜」とか、「グラス〜」とか、呼ばれるので、聞き耳を立てながら、ブログを書いたり、本を読んだりして過ごしている。

のだが、その夜は、ちょっと涼しかったから、寝支度として、タンスの上の毛布を引っ張り出そうとして、事件は起きた。

毛布をグッと引っ張ったら、物干し竿に引っかかり、竿が落ちてきた。

部屋角に、物干しにと渡してあるのだが、引っ張った勢いで、グッとの力と、干し物の重みで、もの凄い力が加わり、ビュンと顔面に落ちてきたのだ。

あっ!!と思った時には、もう遅い。

顔面の目と目の間に、ガッツリと、バンッ!とぶつかった。

火花が見えるってホントだよ。

しばらく、目が開けられなかった。

直ちに思ったのは、確実に両目の回りが青くなり、鼻筋も腫れてくるだろう。
どうしよう・・明日から週末なのに、顔面損傷で働く事になるのか?
マスクしても、隠せない・・。

痛ささながら、思った事は、明日から青あざで接客できるか、どうかだった。

どう処置したら、一番青くならないのか、動揺し部屋をぐるぐる回ったが、考えついたのは、馬油を塗る事だった。

冷やす事も考えたが、馬油の信者なので、馬を取った。

緊急事態発生だが、マスターを呼んだって、どうにもなるまい。
って言うか、宴もたけなわ、水を差せない。

私は顔面を、馬油でテカテカに塗った。

コレも明日の仕事の為と、何度も塗り捲った。

そして、困った時だけの神頼み、
(お願い、青くならないで!)と祈った。

もう、ブログや読書どころじゃない!!

だが、耳をすませば、酔った勢いの、あマスターが「俺は亭主関白だ。」と、若者たちを前にして威張っている。

さらに、「呼べば来る、おーい、酒持って来い!」と、私を呼んでいるではないか。

相当ムカついて、最高に迷惑だが、シブシブ酒を置きに行ったのだが、暗闇から現れた顔面テカテカ女房に、若者ライダーたちは、確実に引いていた。

かと思いきや、されど酔っ払い、酔いが回って誰も私のテカテカなんぞ、気にしてなかった。

そして、良い子たちは、12時前にはお開きとなったのだが、私は、二時間置きに目を覚まし、どれぐらい青くなるのかを、見届けた。

青くなったらなったで、対策を考えなくてはならないから。

そして、午前3時、たまらなく眠くて、ぐっすり寝入ってしまった。

そんで、五時半起床で、恐る恐る鏡を覗くと・・・。

あれ程強くぶつけたにも関わらず、青い箇所は一つもなく、週末は問題なく接客できた。

火花が見えたくらい痛かったのだ。今日には青くなってるかもと、数日気にしていたが、全くどこも青くならなかった。

恐るべしは、馬油の力だった!

困った時は、神頼みではなく、馬頼みなんだと、実感した出来事でした。

終わり






















ログイン


無料ケータイHP


FC2無料ケータイHP