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EDD日記dr

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他じんせいのくのうなど。

2010/09/16(木)
「妄想小説「犬のおとうさん」ッ追記」

■たった今メッセージ頂いちゃった!うれしい…!返信ちょっと待ってね(ハートま−く)!


■仕事を終えて帰宅すると部屋の机の上に『鉄漫(2)』があって、それにしてもオンラインで読んだときには、ボスコノビッチを「イワン」だか名づけてあって、是は何だ、これがバンダイナムコゲームスの監修か!と憤ったのだけれど、修正されているね。まぁそんなことはどうでもいいが鉄拳の漫画って2冊で終わる決まりでもあるの?これからおもしろくなるのではなくて?残念…。

下画像今日の背景〜高遠さまおつかれさまでした。たのしかったです。




妄想小説「犬のおとうさん」  
作 EDD

「なんだこれは…」なぜ俺が四足で地面に立っている。なぜ俺がいつも腰掛ける椅子が俺を見下ろしている。
……………俺はなぜだか犬になったらしい。



「お、なんだなんだこの犬は」…きさまブルースか、久しぶりだな。はやくなんとかしろ。と言おうと思ったが口が回らん。おい、首の後ろを撫でるな。肩は凝ってないぞ。
…だが、もしかして「首の後ろを撫でる」と人間に戻れるのかと期待してしばし待ってみたが変化はない。ついでにブルースめ、あの犬も食わんような「ミリタリーフードL」の缶詰を空けて、よりによって紙皿に内容物をぶちまけやがった。なんだこれはまさか…?
「くわねぇのか?もったいねぇなぁもう…」
…貴様、ブルース!!いくら犬になったとはいえこの俺を犬扱いか!へらへら笑いやがって!俺が思わず風神拳でも見舞ってやろうかと構えたその瞬間、俺は意識が遠ざかっていくかのような、凄まじい感覚に打ちのめされた。
「何やってんのブルース?アラ、犬?」
…アンナ…アンナ・ウィリアムス…だと?そうだ…そいつが部屋に入ってきたのだ。たしかにこの臭気は覚えがある。アンナが纏う香水の匂い…だが、なんだこれは!?胃袋を拉がれるような感覚を催す強烈な…毒ガスかっ!!
意識が途絶えそうになる瞬間、俺は全力で跳び、走った。生命の危機に直面しながらもデビル化できない肉体を呪いながら、俺は俺の支配するG社社屋を四足で走った。滑稽だ。誰だ俺をこんな目に合わせるのは。神だろうが仏だろうが許しがたい所業だ。絶対に殺してやる…!憎しみに身を焼かれながら、それにしてもこのG社社屋を巨大に構築しすぎたことを、俺は恨んだ。社屋を出るまで、俺はあの匂いが背後から凄まじい勢いで追ってくる想像に苛まれ続け、嫌な汗を流し続けた。



………どうやら俺の嗅覚は非常に鋭敏なものとなっているようだ。G社から離れること数キロ、よくぞこんなところに住めるものだと感心するような箱庭の如き住宅街を俺はひとり歩いていた。真昼の住宅街にもさまざまな匂いがあったが、それは俺を責めさいなむほどのものではなかった。どこかの家の排気ダクトから、食べ物を調理する匂いがする。ソースの焦げる匂い……。幼い日の一度の思い出がふと甦った。「焼きそば」か…。
一瞬、この家に押し入り、焼きそばを奪っている自分を思ったが、馬鹿馬鹿しい。腐っても犬になっても、飯ごときで他人に手をかけるなど、俺のすることではない。それに…焼きそばを食う家族は幸せでなくてはならん。

だが、とりあえずどうするか…。言葉が使えない今、どうやら俺を俺であると認識させる術はない。アンナに香水を落とすよう言うだけのことができん。アンナ・ウィリアムスなど場合によっては殺してもかまわん存在だが、しかしあの臭気をこらえてアンナの喉元に食らいつく、などということは考えるだけで気分が悪くなる想像だ。とりあえずこの怒りをどこかで発散したいが、ついでに腹も減った…ふと、おれは思いついた。

「…そうだ。奴ならいいだろう」
見上げた空には薄い月がかかっていた。

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